バックオフィスも世界基準に!

「外国人を採用しない理由が無い」時代

多国籍企業の経営者にインタビュー

Footbank株式会社

代表取締役 竹内 一朗 様

「世界で最もサッカーに貢献し続ける企業」を方針に、フットボールマネジメントやシステムソリューションの事業を展開する、Footbank株式会社。全社員の25%にあたる、6か国の外国人メンバーを持つ、多国籍な企業です。

ご自身も海外でのサッカー経験を持ち、グローバルな経験をされてきた竹内社長。弊社代表 松田とともに、外国人材を活用したマネジメントについて伺いました。

(左:松田社長 右:竹内社長)

海外に渡航されたきっかけは何だったのですか?

竹内社長 僕の場合は生い立ちが影響しています。母方の祖母が、日系アメリカ人なんです。サンフランシスコ生まれの、「見た目は日本人、中身はアメリカ人」といった人でした。

そんな家庭で育ったので、海外に触れるというより、家のなかで英語が飛び交っている環境でした。海外に渡航するという感覚がなく、そもそも「海外」という言葉にも違和感を覚えます。海を渡らないと外国じゃない、日本ってやはり島国なのだなと。

16才からブラジルとアメリカに単身で渡り、サッカー中心の生活をしていました。リオデジャネイロでは周りに日本人がおらず、あだ名はそのまま「日本人(ジャポネース)」。銃社会なので寮の裏で発砲事件が起こったりと、なかなか無い経験をしました。

帰国後は競技生活から離れましたが、語学を生かしたいと考え、スポーツマネジメントの仕事を始めました。ブラジルとアメリカでの経験があったからこそ、日本に帰ってから積極的になれたと思います。現職には2012年から就いています。

 

松田社長 僕は九州の田舎出身。高校卒業するまで修学旅行以外で九州から出たことがないという、ドメスティックな環境で育ちました。あるとき、地球儀をくれた人がいたんです。その地球儀を眺めながら、大きくなったら海外へ行きたい、20代のうちに世界のどこかで起業したいという夢がうまれました。

大学を卒業して最初に選んだ就職先は、旅行会社。商社など様々な選択肢がありましたが、広く浅く海外にいけるという基準で選びました。おかげで、50か国以上渡航することが出来ました。

ただ、夢は海外での起業でしたから、一度退職した後、タイの現地採用で再就職。タイで起業を経験し、帰国しました。

対照的な生い立ちをされた、お二人なのですね。それぞれのルーツは、社内の外国人との関わり方にも表れているのでしょうか。

竹内社長 そもそも、外国人を外国人として扱う時点でフラットではないですよね。会社は福利厚生の面でも、全員フラットでないといけない。国籍や人種によって休みたい時期も違います。そこで、好きなときに休める「リフレッシュ休暇」の制度を設けました。年間15日、自由に休んでもらっていて、消化率は90%を超えています。

国によって正月の時期も違いますし、年末年始よりクリスマスのほうが休みたいという人もいる。じゃあ外国人だけ休みたいときに国に帰ってもらうとすると、日本人の社員は「僕らだって故郷があるけど、距離の問題?」となりますよね。外国人を特別ケアするのではなく、そこに基準を合わせるなら日本人に対しても同じようにしなくてはいけない。外国人だからといった特別扱いは無いです。

 

そもそも自分のメンタルが外国人なので、外国人採用をしようという考えがありません。一緒に働けるなら、日本人でも外国人でも。僕自身、日本人と働くのはフットバンクが実は初めてなんです。名刺の渡し方もネットで調べましたから(笑)。日本の会社ってこうですよ、と会社メンバーから教わるのが新鮮で、学ぶことも多いです。

 

面接の際も学歴より、その人のポリシーが知りたいです。あなたのやりたいことのテッペンは何?というように。大学のサークルがどうといった話も面接ではしないので、入社後に詳しく知ることが多いです。

 

松田社長 自分が外国人になった経験という点に共感しました。タイにいたときは自分が外国人だったので、タイ語やミャンマー語なんて初めは文字にも見えなくて、絵のような…。でもそれって、日本語の漢字もきっと同じですよね。

 

竹内社長 本当に、その経験は大事です。娘と他国に旅行へ行ったとき「お父さん、ここ外国人多いね」なんて言われたことがありますが「きみもその一人だよ」、と。日本の人ってこういった感覚になることが多いように思います。

 

松田社長 同感です。日本は島国でそもそも守られていますし、外国でもそういった気質になってしまうことが多いですよね。グローバル化するなら、外国に住んだことがない方でも「自分が外国人だったら」という意識が持てるようになると良いですよね。

先ほど面接についてのお話がありましたが、竹内社長の面接は人柄をとても重視されると伺いました。

竹内社長 心理学を勉強するのが好きで、仕事にも応用しています。知能指数を表す「IQ」は有名ですが、人間性を表す「HQ」という指数もあります。「総合的人間力指数」なんていうべきでしょうか。自分の欲求ではなく、世の中をどうしたいかといった思考ができる人。社会ってこうあるべき、じゃあそこから逆算すると自分の行動はこう、と噛み砕いて考えられる人です。他人を理解する能力に優れています。

この「HQ」が、外国人はそもそも高いんです。国境を渡って、日本語という世界で一番難しい言語を習得して、そのうえ働こうとしている。語学力を使って相互関係を理解し、コミュニティに入っているわけなので、HQの高い人だからこそできることです。

国籍は問わず、HQが高い人が集まっているということが組織として大事だと思います。

外国人と働くうえで、注意すべき点はありますか?

竹内社長 特別に意識していることは少ないですが、「あれ」や「それ」といった雰囲気で伝えようとする言葉は避けています。コミュニティのバックグラウンドが同じじゃないと、以心伝心では伝わらないからです。

日本人特有の、なんとなく伝わるだろうなと思っていたことを丁寧に説明ができるようになりますし、ミスコミュニケーションが無くなります。

何気なく使う言葉も、改めて説明することで言葉の解像度が上がります。例えば「お盆休みってなんですか?」と外国人に聞かれて、「夏休みだよ」と答えたら、完全な正解ではないですよね。聞かれたことで改めて調べなおすかもしれないですし、結果「日本のハロウィンだよ」と答えたとしたら、仮装して盛り上がっている日本のハロウィンを考え直すきっかけになるかもしれません。それを否定するわけではないですが(笑)。

改めて説明することで日本人もアイデンティティがうまれて、自分が日本人であることを再認識するんですよね。

 

松田社長 日本人が当たり前だと思っていることも、当たり前ではないんですよね。それをいかに説明できるかで、大体の問題が解決しますよと、外国人採用をすすめる企業の方にもよくご説明しています。

 

竹内社長 外国人と働くことに早めに慣れるほうがいいですよね。これから自分の上司が日本人とは限らないですし。日本の就労人口は年間50万人ずつ減っているといわれていて、それって日系企業最大手数社の全スタッフが毎年辞めているのと同じ規模。外国人を採用しない理由がない状況ですよね。

最後に、会社の将来の展望をお聞かせください。

竹内社長 「選択肢が多くある会社」の追求をしていきたいです。人生のなかで一番の贅沢は「選択すること」だと思っています。社員に対して、選択肢の限界である「天井」を見せない会社にしたいですね。

仕事が自分のキャリアと合わないから転職したいと言われたら、これをやってみたらと言える。外国人社員が国に帰ると言ったら、母国でやっていいから辞めなくていいよと言える。そんなことが言えたらいいなと思いますし、これが「会社力」だと思います。

海外展開は必然ですし、テレワークを可能にしたり、グローバルな人材の生活に寄り添える会社でありたいです。

外国籍と日本国籍が半々になっていくのは、日本の会社にとって必然だと思います。この状況に柔軟に対応するためにはバックオフィスも世界基準でないといけなくて、いままでの経営手法では追い付かない。「働き方改革」も、今までの日本に対する改革ですので、この改革で世界基準になるわけではないと思います。外国人の方に選んでもらえる会社にするために、自分たちがどういう会社で、どういう思想をもっていて、ということを追求していきたいですね。

 

松田社長 ゴーウェルも個々の選択、自由度が大きいので、軸が似ているなと感じました。社員のやりたいことを叶えてあげたいという思いがあるので、「架空の課」をあらかじめ作ってしまったり。ビジョンである「日本とアジアをつないで人々を幸せに」という大目標はありますが、チョイスはたくさんあったほうがいい。「天井」が見えない会社にしたいですね。

 

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