ますます多文化になる、「日本の縮図」の役割を担う10か国語に対応する行政書士事務所 

行政書士法人 中井イミグレーションサービス

代表行政書士 中井 正人 様


会社概要

法人名行政書士法人 中井イミグレーションサービス
代表者中井 正人
創業1992年
所在地〒105-0011 東京都港区芝公園2-3-1 芝加賀ビル6F
事業内容入国管理局での手続き
在留資格認定証明書、取得、更新、変更、再入国、永住、資格外活動、就労資格証明書等

その他の役所での手続き・書類作成業務
帰化、国籍取得、国際結婚、戸籍届、大使館での認証、外務省での認証、公証人役場での公証、会社設立、
外国法人支店(営業所)設置、各種許認可申請、契約書作成、公文書の翻訳、住所地の登録、運転免許切替の補助、印鑑登録補助等

(中井様)
1992年の設立当初からです。

早稲田大学の近くで始めたのですが、留学生をアルバイトとして採用しており、むしろ日本人社員はゼロでした。入管手続という外国人に対するリーガルサービスを提供していますので、外国人も電話受け付け、対応をしています。

当時、多言語対応ができる事務所は少なかったです。

現在では18名の行政書士とスタッフのうち、半数以上が外国生まれ、もしくは外国人の家族を持つ社員です。

正社員としてはオーストリアのスタッフを採用したのが最初です。

今では中国、フィリピン、韓国、スペイン、ポルトガルなど。10か国の言語に対応しています。

(中井様) 
最初は英語ができる社員を探していたので、英字新聞に求人を掲載しました。最近は、採用したい国籍に合わせた人材会社に依頼しています。

面接の前にフィルタリングが出来ているので、メディアに掲載するより楽ですね。

(稲垣様) 
社内で行ったこととしては、配属先に「日本人と同じ扱いにしてほしい」と依頼しました。彼らはタイ工場の将来を担う人材なので、一次面接の段階から「いずれは責任者になるんだぞ、頼むぞ」と、特別な存在であることを伝えています。ただし、社内では、特別だけど特別扱いしない。自然体なコミュニケーションを心がけています。 
とはいえ、日本語が不十分であることは当然です。身振り手振りが必要な場面もあります。なので、それぞれの配属先で定着ケアをする「専属トレーナー」を配置しました。 
このように社内で行ったことが半分、もう半分はゴーウェルの採用後のケアでした。日本にいる外国人社員は、社外に相談できる先がない。例えば日本人の新卒社員なら、大学の友人と会社の話をして、「自分の会社はまだ良いな」なんて思える場面があると思います。それが外国人社員には無いのが普通なのですが、「KATO以外の帰る場所」にゴーウェルがなっていただいたことはラッキーでした。入社直後、本当に入社して大丈夫だったか不安になる、まだKATOを信じ切れていないとき相談に乗りながら、客観的な意見で「大丈夫だよ」と言っていただけたことが大きかったです。 

(中井様)
評判が良いですよ。毎日積極的に学習して、毎日進歩している。まだ入社して二か月あまりなので、比較的やさしい案件のアシスタントとして働いてもらっています。

ベトナムのマーケットは拡大しているので、社員が一人いると心強いですね。外国人でも行政書士になれますので、日々知識をつけて成長して欲しいです。

(中井様)

日本は採用してから適性をみてポジションを決める企業が多いですよね。採用後に任せたい仕事が明確であるほど、悩みは少ないと思います。 

採用面接は外国人社員も面接官をしています。日英翻訳のペーパーテストも取り入れており、どんな文字を書くのか、オーガナイズされているかをチェックしています。

(中井様)

コミュニケーションのギャップは多少あります。日本人同士だと当然のリアクションが返ってこないことも。

例えば、業務を指示したとき、日本人は一旦やってみてから質問する。対して、外国人は指示した段階で質問することが多い。慣れない日本人社員はストレスが溜まることもあるようです。 どこの国でも色んな人がいるのは当然のことなので、日本人側が理解することが必要だと思います。感情は動かさず、冷静に。

「こういう反応をしているのはどうしてかな、面白いな」という思考になってもらいたい。なかなか、そうはいかないこともありますが(笑)

(中井様)

日本在住が長いと、だんだん日本人的になる外国人も多いですが、意見が言えないとフラストレーションが溜まっているはず。文化の違いを例えるならば、西部劇はとりあえず決闘するけれど、日本のアニメは耐えた末に最後で戦う。日本のマンガの面白い点として聞いたことがあります。 

「日本のことを理解してほしい」「日本の大事なものを残したい」というだけでは上手くいかない時代に入ってしまっていると思います。日本人側が変えていかなければいけないですね。コミュニケーションの違いはありますが、外国人社員は問題が起こる前に訴えてくれることが多いので、発見につながります。

(中井様)

在籍する外国人からその国の文化や日本のコミュニティについての最新情報が得られるだけではなく、直接各スタッフの人脈ネットワークに属する外国人社会から入管手続のご依頼をいただくこともあります。マーケティング、その他の業務において大変助かっています。 

外国人社員と働き、多様な価値観を認める経験が、外国人顧客とのコミュニケーション向上につながります。さらに言えば、これからますます多文化になっていく日本社会に適応する助けとなることを期待しています。人生を自分の努力と責任で切り拓いていこうとする努力、行動力は外国人スタッフのほうが強く見られます。私自身、毎日一緒に働くことを楽しんでいますよ。

想像してみてほしいのですが、例えば、日本人であるあなたがアメリカに留学をして、「もう少し長くアメリカにいたいな」と思ったとします。現地のイミグレーションロイヤルに行って、たどたどしい日本語で対応してくれたら、それはそれで嬉しい。

でも、そこに日本人のスタッフがいたとしたら、もっと安心しませんか。

そんな風に、ベトナムの人にはベトナム人、フィリピンの人にはフィリピン人が対応できるようにしたい。外国人の受け入れがさらに進む日本の縮図のようですね。日本で生活を始めるまえに、先にここで色々な経験をしてもらいたいです。


本日は貴重なお話ありがとうございました!